技術記事ぎじゅつの きじ

Claude CodeでRemotionを動かす|AIに動画づくりを任せた実例と注意点

Claude CodeでRemotion(リモーション)を動かし、動画づくりをAIに任せた当社の実例を、画面つきで紹介します。16秒のリールが依頼から約40分でできた記録をもとに、頼み方、言葉での直し方、つまずいた点、音楽や地図の扱いまでま…

公開こうかい

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Claude Code(クロードコード)でRemotion(リモーション)を動かすと、日本語で頼むだけで動画ができます。当社は2026年の夏から、この組み合わせで動画を作ってきました。ホームページの紹介動画、お客様のアプリの使い方動画、提携先のお店のInstagramのリール(縦長の短い動画)などです。

この記事では、9月29日の深夜に作った16秒のリールを例にします。実際の画面と時刻の記録で、頼み方、AIがしたこと、人が決めたこと、つまずいた点を紹介します。

先に要点を3つ挙げます。

  • 16秒のリールは、依頼から約40分で1本目ができました。 「ポップすぎる」という直しの言葉から、作り直しまでは13分でした。
  • 動画を「設計図」で作るので、言葉で直せます。 人の仕事は、素材を渡す、見て直しを伝える、公開を決める、の3つです。
  • 音楽、地図、人の顔など、権利にかかわる判断はAIに任せきりにしません。

Remotionとは:動画を「設計図」で作る道具

Remotionは、プログラムで動画を作る道具です。ふつうの動画編集ソフトは、画面の上で写真や文字を並べて、手で切り貼りします。Remotionでは、「0秒から4秒は寝顔を映す」「7秒目にこの文字を出す」といった中身を、文字の設計図に書きます。その設計図から、動画のファイル(mp4)を書き出します。

たとえるなら、料理のレシピです。レシピがあれば、同じ料理を何度でも作れます。「塩を少し減らす」のように、一部だけ変えて作り直すこともできます。動画なら「文字を少し大きく」「この場面を1秒短く」です。

設計図はプログラムなので、ふつうは専門の知識が要ります。そこで、設計図を書く役をClaude Codeに任せます。Claude Codeは、Anthropic(アンソロピック)社のAIです。パソコンの中で、プログラムを書いたり動かしたりできます。

作りかけの動画は、Remotion Studio(スタジオ)という画面で確かめます。

Remotion Studioの画面。1は動画のプレビュー。2は画面に出す文字の欄で、「北海道札幌市」「ソファで眠る、柴の風雅。」「しかし、その下半身は——」「脚を、組んでいた。」が1行ずつ並ぶ。3は場面の並び(タイムライン)で、寝顔、背中から脚、組んだ脚の順。4は書き出しのボタン。

動画に出る言葉は、右の欄(2)に1行ずつまとまっています。下の段(3)には、場面が時間の順に並びます。Claude Codeはこの画面を自分で開き、文字のはみ出しや読みにくさを確かめてから、人に見せます。

実例:16秒のリールが、約40分でできるまで

例にするのは、代表の家の柴「風雅(ふうが)」のInstagram用に作った、16秒のリールです。ソファで眠る風雅の後ろ脚が、人のように組まれていた場面を見せます。代表が渡したのは、スマホで撮った動画1本と、次の依頼文だけでした(番組名は伏せています)。

Instagramの投稿
リール動画を
リモーションで
作ってほしい。
題名:セクシーバ

脚が重なっているのを
短い動画にしたい。
BGMはキエフの大門で、
(ある番組)みたいな
動画のノリ。

ここから完成までの流れを、記録の時刻どおりに並べると、次のようになります。

16秒のリール動画ができるまでの流れ。1時30分、人が動画1本と4行の依頼文で頼む。1時33分、AIが動画をコマに分けて中身を確かめる。1時58分、AIが設計図を書き、プレビューで文字の位置を確かめる。2時12分、AIが動画・表紙の画像・投稿文を渡す(依頼から約40分)。2時29分、人が「テロップとかがポップすぎる。もっとシュールに」と直しを頼む。2時42分、AIが作り直した2本を渡す(直しの依頼から13分)。2時58分、人が「いいね!」とOKを出す。

図の青い丸が、AIの作業です。AIはまず、元の動画をコマに分けて、何が写っているかを確かめました。次に、どの秒に何を出すかを決めて設計図を書き、プレビューを開きました。文字の位置は、コマを並べた一覧の画像を自分で作って確かめています。

音楽は、曲の著作権が切れていても、市販の録音には別の権利が残ります。そこでAIは、権利が放棄されて公開されている録音(Musopen)を選び、投稿文にその名前を書き添えました。

AIは、音を耳で聞けません。そこで音量を数値で測り、別のAI(GoogleのGemini)に音つきの動画を見せました。曲と映像のタイミングが合っているか、感想をもらうためです。耳で聞いて最後に確かめるのは人です。

言葉で直す:「ポップすぎる。もっとシュールに」

1本目は、黄色の太い文字、赤い丸、金色の額といった、にぎやかな作りでした。見た代表が送ったのは、次の一言です。

言葉で直した前と後。人の言葉は「なんか、テロップとかがポップすぎる。もっとシュールに作って欲しい」。直す前の1本目は、赤い丸と黄色の太い文字「脚、組んでる〜!?」、金色の額に入ったピンクの題字。直した後は、白い明朝体の「脚を、組んでいた。」と、縦書きの題字「セクシーバ」。

AIは飾りをすべてやめ、白い明朝体の文字を静かに出して消す作りに変えました。大げさな音楽との落差で笑わせる、という狙いです。作り直しは13分で、文字をさらに減らした版も添えていました。

直しが早いのは、動画を設計図で作っているからです。文字と飾りの部分だけを書き換えて、書き出し直せば済みます。

ほかの動画でも、最初の案の雰囲気がずれることはよくありました。

人が送った直しAIがしたこと
「もっとシックで動きがないけど、上品なイメージ」(お店のパンのリール)写真の動きを止め、場面をゆっくり溶け合わせる作りにした
「ポエム気質で作ってほしい方向性とは違う」(お店の紹介リール)雰囲気の言葉をやめ、設備・料金・メニューを数字で見せた
AIの声を聞き比べて、1つを選んだ(旅行のリール)選ばれた声でナレーションを作り直した
「BGMもう少し小さくして」(運試しのリール)音量を下げて書き出し直した

頼むときに「落ち着いた感じで」「にぎやかに」と雰囲気をひと言そえると、作り直しは減ります。

当社が作った動画の例

動画長さ作り方
ホームページの紹介動画20秒・横写真を使わず、文字と線だけで組んだ
お客様のアプリの使い方動画約4分・横アプリの画面を録画せず、設計図の中で描き直した。説明の声はAIの音声
提携先のお店のパンのリール18秒・縦パンの写真1枚から、2つの切り抜きを作った
ドッグランの案内動画約2分半・横機内の安全ビデオ風。お店の3頭を写真から3Dにして歩かせ、実写と組み合わせた
旅行のリール約55秒・縦行った場所を、Google Earthの空からの映像でつないだ

当社のAI受託開発のページにある、20秒の紹介動画の4場面。白い背景に「AI、入れただけで終わっていませんか。」「まず、業務を読む。」「AIを、仕事につなぐ。」「小さく始め、使いながら育てる。」の文字と線だけで組んでいる。

かかった時間は、短いリールなら依頼から1本目まで20〜40分ほどでした。3Dや空からの映像を使うものは、仕上げまで1日半から2日かかりました。紹介動画は、AI受託開発のページで見られます。

つまずいたこと:プレビューと完成品が違う

いちばん多かったのは、プレビューでは正しいのに、書き出した動画だけおかしくなる失敗です。

起きたことどうしたか
書き出した動画だけ、題字が崩れた題字を1コマごとに描き直す作りにした
書き出した動画だけ、場面の最初が真っ黒になった3Dの準備が終わるまで待ってから撮るようにした
AIの声が、声の調子の指示まで読み上げた。かなの言葉を読み違えた指示の書き方を変え、読み違える言葉は漢字で渡した
素材の中から、使ってはいけない場面(トイレ中)をAIが選んだ人が気づいて差し替えた

そのため当社では、静止画だけでなく、書き出した動画をコマに分けて確かめるようにしています。素材の中身の最終確認は、人がします。

使うときのルール:権利の判断はAIに任せきりにしない

項目当社のやり方
音楽流行りの音源は動画に入れず、Instagramのアプリで付ける。権利が放棄された録音や、AIで作った曲を使うときは投稿文に書き添える
地図規約を確かめて、動画に使える方法(Google Earth Studio)を選び、出典を画面に出す
人の顔飼い主さんの顔は写さない。よその家のわんこを使うときは、飼い主さんの了承をとる
AIの声動画の最後に「AI音声」と出す
まね人気の動画を参考にしても、台本は写さない。間の取り方や構成だけを参考にする
写真お店の写真は、公開の前にお店の許可を確かめる

アプリで付けた音源は権利の処理が済んでいて、あとから差し替えもできます。地図は、APIキーで使うGoogleの3Dの地図も候補でした。ただ、規約で動画に使えるのは自社アプリの宣伝などに限られていたため、使いませんでした。

よくある質問

プログラミングの知識がなくても作れますか

作れます。この記事の例も、頼んだのはチャットの日本語だけでした。ただ、最初の準備は慣れた人に手伝ってもらうと早いです。当社は、Remotion公式のAI向けの手引き(Agent Skills)をClaude Codeに入れています。日本語の文字の組み方や、見せる前に確かめる点をまとめた自社の手引きも持たせています。Claude Codeの始め方は、Claude Codeを非エンジニアが使った実例にまとめています。

撮影もしてくれますか

撮影はできません。写真や動画は人が用意します。撮った動画の切り出し、並べ替え、文字入れ、音量をそろえる作業は、Claude Codeがしました。

ふつうの動画編集ソフトと、どちらがよいですか

Remotionが向いているのは、文字や図が多い説明の動画、同じ形で何本も作る動画、あとから細かく直す動画です。1本きりの動画を、映像を見ながら手で細かく合わせたいなら、ふつうの編集ソフトのほうが早いこともあります。

書き出しに時間はかかりますか

当社の例では、写真1枚の15秒のリールで約30秒、3Dの場面を含む2分半ほどの動画で約14分半でした。

まとめ

Claude CodeでRemotionを動かすと、動画を言葉で作って、言葉で直せます。人の仕事は、素材を用意し、見て、決めることに集まります。権利にかかわる判断と、公開するかの判断は、人が持ちます。

当社では、こうしたAIの使い方を、お客様の業務に合わせて組み立てる開発も行っています。詳しくはAIエージェント開発・AI受託開発をご覧ください。

この記事の作り方

この記事の下書きと図は、AI(Claude Code)が作りました。時刻や直しの言葉は、動画を作ったときの会話と、タスク管理ツール(Linear)の記録から取っています。Remotion Studioの画面は、この記事のために開き直して撮りました。お客様とお店の名前は伏せています。人は、内容の確認と公開の判断をしました。AIで書いた記事についての当社の考え方は、AIが書いた記事はGoogleに評価される?にまとめています。

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記事で扱った構成や設計は、ソリューション事業部が実際の案件で使っているものです。同じ課題をお持ちでしたら、業務整理から一緒に進めます。きじに かいた つくりかたは、じっさいの しごとで つかっている ものです。おなじ こまりごとが あれば、いっしょに すすめます。

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