AIに仕事を任せるとき、気になるのがミスです。「AIはまちがえないのか」と聞かれれば、答えは「まちがえます」です。大事なのは、同じミスをくり返させないことです。
この記事では、当社のAI(Claude Code、クロードコード)が実際にまちがえた例と、くり返させない仕組みを紹介します。
先に要点を3つ挙げます。
- AIのミス対策は、「ヒヤリハット帳」づくりです。 まちがいを書き残し、次の仕事の前に読ませます。
- 当社のAIの引き継ぎメモは、半分強がつまずきの記録でした。 いちばん多い対策は、「確かめる手順を決める」です。
- 「気をつけます」では防げません。 理由と、次にどうするかまで書いて残します。
AIのミス対策とは:ヒヤリハット帳づくり
工場や工事の現場には、ヒヤリハットの記録があります。「ひやり」とした出来事を書き残し、朝礼で読み合わせて、事故を防ぐ仕組みです。
AIのミス対策も、同じ考え方です。AIは、会話が変わると、前の会話のことを覚えていません。きのう注意したことを、きょうまた、まちがえます。そこで、まちがいを書き残す帳面を作り、仕事の前に読ませます。Claude Codeでは、メモリがこの帳面にあたります。
くり返させない流れ:気づく・書く・読む・仕組みにする

まちがいに気づいたら、その場で伝えます。AIは、何が起きたか、なぜ困るのか、次にどうするかを、帳面に書きます。次の会話では、AIがそれを読んでから仕事を始めます。
伝え方は、ふつうの言葉で足ります。
報告は日本語で
書いてください。
次からも同じです。
メモに残して
ください。同じ所で何度もつまずくなら、帳面より強い仕組みに移します。決まった手順は、スキル(手引き)に書きます。やり忘れは、フック(自動の点検)で止めます。
当社の実例:AIの引き継ぎメモを数えた
当社のAIが、約1か月で書きためた引き継ぎメモを調べました。メモに出てくる言葉で数えた、目安の割合です。

- メモの半分強が、つまずきの記録でした。 残りは、会社の決めごとや、資料の置き場所などです。
- つまずきの中身は、「確かめ不足」と「道具の癖」が、それぞれ約6割でした。「人の決めごとを知らなかった」が約半分、「進めすぎ」が4割強です。1つのメモが、いくつかに当たることがあります。
- いちばん多い対策は、「確かめる手順を決める」で、約7割でした。
- 約4割のメモには、あとから追記がありました。 一度書いて終わり、にはなりません。
実際のつまずきを、3つ紹介します。
「問題なし」と報告したが、測っていなかった
サイトのスマホ表示を直したとき、AIは「問題は見つかりませんでした」と報告しました。ところが、人が画面を見ると、絵がずれていました。AIが測っていたのは、横へのはみ出しだけでした。そのあと、検査の項目を足しました。「問題なし」と言うときは、何を測ったかも一緒に書く決まりにしています。
「記事にして」を、公開まで含むと読んだ
「記事にして」と頼まれたAIが、公開の作業まで進めて、止められました。頼まれたのは書くことで、公開ではありませんでした。今は、下書きを見せて、「公開OK」の言葉をもらってから進めます。
道具の癖で、検査が空回りした
条件を変えながら検査したつもりが、全部同じ条件で動いていました。原因は、道具の細かい癖です。このときは、結果を読んだAIが自分で気づき、やり直しました。今は、検査の結果に「実際に使われた条件」を出させています。
使ってわかった注意
- 「気をつけます」は、対策になりません。 次の会話のAIは、その約束を覚えていません。理由と、次にどうするかを、帳面に書いて残します。
- 帳面は、増えると読みにくくなります。 当社でも、メモの目次が上限に近づき、整理が要りました。くり返すものは、手引きや検査の道具に移します。
- 取り返しのつかない操作は、帳面に頼りません。 送る・消す・公開する、の前には、人が確かめます。まちがえても戻せる形にしておくことが、いちばんの備えです。
よくある質問
AIのミスは、なくせますか
なくせません。人と同じで、減らすことと、早く気づくことはできます。当社では、AIの報告に「確かめたこと」と「確かめていないこと」を分けて書かせています。
特別な道具が要りますか
はじめは要りません。注意したことを書きためる場所と、仕事の前にそれを読ませる習慣があれば、始められます。
まとめ
AIはまちがえます。だから、まちがいを書き残し、次の仕事の前に読ませます。くり返すものは、手引きや検査の道具に移します。現場のヒヤリハット帳と同じで、地味な積み重ねが、安心して任せられる土台になります。
AIに任せた仕事の全体は、AIエージェントの活用事例で紹介しています。
当社では、こうした仕組みづくりも含めて、AIを業務に組み込む開発を行っています。詳しくはAIエージェント開発・AI受託開発をご覧ください。
この記事の作り方
この記事の下書きと図は、AI(Claude Code)が作りました。割合は、当社のAIの引き継ぎメモを、言葉の有無で数えたものです。人は、内容の確認と公開の判断をしました。AIで書いた記事についての当社の考え方は、AIが書いた記事はGoogleに評価される?にまとめています。



